Coinbaseの投資先から予測するブロックチェーンの将来

Coinbaseの投資先から予測するブロックチェーンの将来

Tsuyoshi Kaji / 編集長
Tsuyoshi Kaji / 編集長
2018/10/02

Coinbaseは4月にベンチャーキャピタルファンド「Coinbase Ventures」を設立し、業界全体のエコシステムを構築しより多くの人に仮想通貨の価値を提供することを目的に、仮想通貨ブロックチェーンのベンチャー企業への投資を開始しました。またCoinbaseは理念として、長い目で見た結果業界全体のエコシステムの利益になるなら、競合となり得る企業やプロジェクトでも積極的に投資を行っていくようです。現在 (2018/10/2) 17の企業・プロジェクトに投資を行っています。ここでは各企業やプロジェクトの詳細を解説していきます。 

OpenSea

OpenSeaイーサリアムベースの仮想通貨ゲームなどにおけるアイテムや収集物を売買できるマーケットプレイスで、50以上のカテゴリーに120万点以上のアイテムがリスティングされています。売り手は値段を指定して売ることも、オークション形式で売ることもできます。買い手はリスティングされた値段で買うこともオファーを送ることもできます。売買成立につき、2.5%の手数料がチャージされます。ユーザーは公開された取引をリアルタイムで見ることができます。  

Celo

Celoは電話番号を使った仮想通貨送金サービスです。世界人口の約11億人が正式に認められた身分証を持っておらず、銀行口座の開設や医療、教育サービスをきちんと享受できていない状況と国際送金にかかる多額の手数料の問題を背景に、送金システムにより人々をつなげ、金融をエンパワーメントすることを目的としています。現在プロダクトはリリースされておらず、まだ利用することはできません。公式TwitterによるとICOの予定はないそうです。Coinbaseを含め、有力なベンチャーキャピタルや投資家から資金を調達をしています。 

Celoのサービスの特徴は、 

  • モバイルファースト
    独自の暗号化アルゴリズムでウォレットアドレスに電話番号を割り当て、テキストメッセージのような感覚で送金できます。
  • ステーブルコイン

法定通貨に固定されたステーブルコインを使用し、ボラティリティを最小限に抑えています。

  • セキュアなプラットフォーム 

ビットコインイーサリアムと同じ台帳技術に基づき、セキュアで改ざん不可能で、互換性のあるデジタル通貨を発行しています。

Compound

Compound仮想通貨のマネーマーケットのプロトコルです。イーサリアムアセットをトラストレスにレンディングできます。イーサやトークンを貸すことによって利子を得ることや、それらを借りて運用することができる。利子はアルゴリズムに基づいて決定します。Compoundのミッションは正しく機能するブロックチェーンアセットのマネーマーケットを作り上げ、ウォレットに眠っている仮想通貨に価値を生み出すことです。Web版2018年末までにリリース予定、iOS版が2019年にリリース予定です。 

 

TruStory

TruStoryはソーシャルコンセンサスにより、ウェブサイトやブログ、ホワイトベーパーなどにあるスキャムの発見・検証を行うサービスです。デジタルで分散型の世界に情報の確実性をもたらすことをミッションに作られました。現在はまだプロダクトはリリースされていませんが、おそらく情報の真偽を判断し、投票することによりインセンティブを得られるプラットフォームであると考えられます。

Elph

ElphはdAppsのポータルです。GoogleにおけるGoogle PlayストアやAppleにおけるApp Storeをブラウザと掛け合わせたようなサービスです。ウォレットサービスも提供し、ウォレットに保存したトークンを直接dAppに使うことができます。従来のdAppsブラウザとは異なり、Ethereumのノードを必要としないのでとても軽く、使いやすくなっています。

Elphには3つの主な機能があり、

  1. dAppsを見つける
  2. dAppsを使う
  3. デジタルアセットを保存する 

となっています。 dAppsをストアに掲載するときやキュレーターがアプリケーションを評価するときにERC20であるElphトークンが使用されます。  

Reserve

ReserveはUSドルに結びついた分散型ステーブルコインのプロジェクトです。ファウンダーのフリーマンによるとReserveは「他の仮装資産をスマートコントラクトでロックアップして売却できないようにし、リザーブトークンの裏付けとして価格を安定させる」仕組みとなっているそうです。このプロジェクトはまだ開発の段階にあり、ローンチ時期などの詳細は未定です。

Rarebits

RarebitsはOpenSeaと同様に、仮想通貨アセットのマーケットプレイスです。OpenSeaと大きく異なる点は取引手数料がかからないところです。細かい設計などによって使いやすさは多少異なりますが、基本的には同様のサービスだと捉えて良いと言えます。 

Relevant
 

Relevantトークンをインセンティブに、情報コンテンツの質を評価し、キュレーションするプラットフォームです。ファウンダーは、このサービスの背景の説明として、従来の方法だとあるユーザーがFacebookで猫の動画を2時間、環境問題についての記事を10分読むとアルゴリズムは猫の動画の方が重要だと判断してしまうため、情報の重要性が正しく測れないということがあるとしています。それを解決するため、Relevantではユーザーが、評価、分類、注釈ができ、それに対してトークンが付与されるという仕組みが取られます。

現在Relevantは開発段階で、完成は2018年秋冬の予定です。 

Spacemesh

Spacemeshノードがストレージを提供して動作するブロックチェーンです。トークンエコノミー、アプリケーション、コミュニティのためのフェアでグローバルなインフラと、決済手段を創造することをビジョンに作られました。PoST (Proof of Space Time)というコンセンサスアルゴリズムを使っており、使用されていないストレージスペースをネットワークに提供することでコンセンサスを得る仕組みになっています。このアルゴリズムにより、分散性を犠牲にすることなくスケーラビリティ問題を解決することができます。現在は開発段階で、メインネットの公開は2019年以降になると思われます。

Etherscan

EtherscanはEthereumのブロックチェーンエクスプローラサービスです。エクスプローラの他にAPI、アナリティクスプラットフォーム、なども提供しています。 

 

Unlock

Unlockはクリエイターが仲介なしにコンテンツをマネタイズできるプロトコルです。Unlockではクリエイターがアクセスコントロールリストを作成し、自らのコンテンツにアクセスできる消費者を限定することができます。アクセスを管理するだけでなく、スマートコントラクトを利用し、価格やアクセス期間なども管理することができます。現在はまだ開発段階ですが、Coinbase VenturesだけでなくConsensys Venturesなどからも出資を受けています。

Fuel Games

Fuel Gamesはゲームの開発向けブロックチェーンです。ゲームの世界に透明性と分散性をもたらすために開発されました。Ethereumの創設者の一人であるVitalik Buterinが分散化にインスピレーションを受けたきっかけがゲームだったように、ゲームとブロックチェーンは密接な関係があります。現在利用できるゲームは2つで現在開発中のゲームが一つあります。

R.A.R.E. Network

R.A.R.E. Networkはアートのデジタルコピー販売プラットフォーム。アーティストの新たなマネタイズ方法を作り出し、アートの世界を活性化することをミッションに作られました。このプラットフォームではスマートコントラクトによってアーティストがデジタルコピーの数を限定し、オークションで売買します。ユーザーは購入したアートをギャラリーとして公開することができます。

Token Daily

Token Dailyブロックチェーンニュースの投稿フィードです。ユーザーはニュースのリンクをコメントとともに投稿します。ユーザーは投稿に対して、TwitterもしくはRedditと連携してリアクションすることができます。ブロックチェーンニュースに特化したNewsPicksのようなサービスです。 

Horizon Games

Horizonはユーザーによって分散的に所有されるプラットフォームを目標にブロックチェーン技術を利用して作られた分散型ゲーミングプラットフォームです。プラットフォームとゲームのサービスを提供しています。プラットフォームであるArcadeumでは、ゲーム内アイテムの所有、ゲーム内での功績に対する実報酬、セキュアでチーティングのない環境が特徴となっています。現在ゲームアプリケーションは開発中のようです。

Public Market

Public Marketはオープンで透明性が高く、競争率が高く設計されたeコマースマーケットプレイスです。最大の特徴はブロックチェーン技術を用いることにより取引手数料を無料化している点です。購入者はトークンによってキャッシュバックを受けることができます。Public Marketは現在まだ開発段階でリリース時期は未定です。

Coinmine

Coinmineは公式サイトには何も情報がなく、最新情報を知りたい場合はメーリングリストに登録できるという状態です。

 

まとめ

いかかでしたか?Coinbase Venturesでは特定の軸をもって投資先を決定しているというより、ブロックチェーン・クリプト業界全体のエコシステムに貢献するプロジェクトにまんべんなく投資しているように思えます。これは、エコシステムが強固になることによりエコシステムのハブである取引所の利益に繋がるからでしょう。今後、現在の投資先はもちろん、これから増えてゆく投資先にも注目していきたいですね。

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