Cryptoeconomics Lab CEO片岡拓氏インタビュー #番外編 片岡氏と落合氏に聞くCryptoeconomics Labでの働き方

Cryptoeconomics Lab CEO片岡拓氏インタビュー #番外編 片岡氏と落合氏に聞くCryptoeconomics Labでの働き方

Tsuyoshi Kaji / 編集長
Tsuyoshi Kaji / 編集長
2019/02/15

前回までのおさらい

インタビュー企画として今回も、前回・前々回に引き続きCryptoeconomics LabのCEOである片岡拓氏にお話を伺います。

前回までは片岡氏にこれまでの経歴から現在のご自身を作り上げた原体験、そして今後ブロックチェーンによって作られていく世界についてお話を伺いました。

今回はCTOである落合渉悟氏も交え、Cryptoeconomics Labのチームについて、そして同社での興味深い働き方について語っていただきます。

前回までの記事をまだお読みになっていない方はこちらからどうぞ。

以下、インタビュー内容。

福岡という土地の魅力

Cryptoeconomics Labに代表されるように福岡のブロックチェーンの研究開発が盛り上がっていますが、なぜ福岡を選ぶのですか?

片岡:福岡を選ぶ理由を大きく二つあって、一つはやっぱりイノベーションはこれから中国も含めてインフラに関わる仕事が多くなると思うんですよ。金融もそうだし、電力とかも。そうすると、官公庁と一緒にやっていかないといけない仕事が絶対増えるはずなんですよ。官公庁としてそういうイノベーションに最もアグレッシブな市が福岡市だと思います。もう一つはエンジニアの落合も部谷も福岡にいるので福岡でいいんじゃないかという感じです。

落合:僕が福岡にいる理由はいくつもあるんですけど、部谷さんも子供が二人いて、東京にいると忙しくなるんですよ。

片岡:そうそう、それはすごい大事で。「暇であれ」っていう僕らのコンセプトがあって、忙しい人たちは絶対こんなことできないので。

落合:最近忙しいからなんとかしてください(笑)。

片岡:すみません(笑)。ちなみにたぶん僕がこの会社の中で一番暇だと思うんですけど、その代わり僕は海外を飛び回ってどのマーケットにチャンスがあるかっていうのを見つけなきゃいけない役目なんです。

部谷さんについて

落合さんと知り合った経緯は前回までにお聞きしましたが、部谷さんはどういった経緯でチームに参加されたんですか?

片岡:部谷が元々やってたTechnical Rockstarsという会社があってMilkcocoaっていうIoT向けのBaaS(バックエンドアズアサービス)を作っていた会社の1号社員が落合さんですよね?

落合:うん、そう。

片岡:1号社員が落合なんですよ。だから二人はずっと一緒に働いていて、学生時代ぐらいからですよね?

落合: そう。

片岡: それでその会社を部谷さんがウフルっていう会社に売却して。

落合:Milkcocoa、すごい昔は有名だったんだよ。エンジニアみんな大好きで。

片岡:Firebaseとかparse.ioとかと同じタイミングで同じようなサービスを作っていたっていう伝説的なものです。

落合:Firebaseとかって、今となっては当たり前にアプリエンジニアとか使ってますけど当時日本語で日本語圏のために作ってたんですよね。

片岡:まあでもそれが後悔ですよね。

落合:早すぎた。

片岡:それもあるし、日本語だけ、日本人だけに向けてやっちゃいけなかった。ああいうビジネスは拡散するのお金かからないので広げないと。今回落合さんがブロックチェーンをやるってなったので、落合さんが誘っていただいて部谷さんにも快諾いただいて。でも今は部谷さん落合さんがほとんど管理してます。他にも業務委託の方とかEngateも含め、手伝ってくれてる方はいるんですが、この会社は二人が全部アーキテクチャから何から全部やってるので二人だけでやってます。僕は何もしてないです。

落合:だからもう、うちの会社はドミノですね。片岡君が僕を倒して僕が部谷君を倒して。

片岡:色んな人がまた倒れていく。それで言うとみんなプロフェッショナルがあるので役割分担が極めてよくできています。だいたいの始まりはいつも落合さんで、落合さんがアイデアマンであり思想家でありアーキテクトなんで、色々なことを考えて、ここにチャンスがあるんじゃないかっていう話をしてくれる。それに対して僕がそれをビジネス的にどうかとか、あとは落合さんの場合は思考があまりにも広かったり時間軸がずれてたりするので、それを僕が縮めていく。僕は落合さんのアイデアを絞って、それに予算をつけてお金を持ってきて、実現可能性をあげるっていう係で。実現可能性が上がったアイデアを部谷さんがひたすら実装しまくるっていう。彼は実装の鬼なので。

落合:あんな人世界探してもいないですよ。

片岡:そういう意味では、もちろん落合さんがいないとまず始まらないし、逆に言うと落合さんだけじゃダメでやっぱり部谷さんがいないと実装できないし。やっぱり僕がいないともしかしたら困るかもしれないし。なので二人がいて基本的にうまくいってるっていう感じです、僕はあんまり何にもやってないから資金繰りだけをやっているので。

落合:投資家に伝えるの大変でしょう?

片岡: まあ、気合です(笑)。だから僕はわかりやすく伝えるっていうのが役割です。落合さん達が言っていることを問い詰めて自分なりに抽象化して、こういうことなんですよって伝えなきゃいけないので。難しいじゃないですか、領域的に。事前知識がなさすぎると何も伝わらないので。福岡っていう土地には魅力を感じていますが、やっぱり福岡に限らずこれから杭州とかバンガロールだとかサンフランシスコとかに攻めて行かないと。エンジニアの数も日本には全然足りてないし、特に強くプロトコルをいじれるエンジニアとかは少ないです。マーケットも日本はあまり大きくないので、でもやっぱり僕は日本が好きだし日本人であることに誇りを持っているので、日本人が海外の方達とco-workして価値を生み出せる文化にしていきたいなと思ってます。

Cryptoeconomics Labでの働き方

片岡さんはよく福岡に行かれるんですか?

片岡:僕は全然行かないです。3ヶ月に1回くらいかな。部谷なんて僕は5回ぐらいしか会ったことないんじゃないかな、まあでもそういう時代じゃないですか。

落合:たまたま日本人だけで構成されているだけであって、ベスト人材が日本人じゃなかったらもっと散り散りだし。

片岡:そう、別にそれで全然いいと思ってるし、だから3人で会議することも2ヶ月に1回とか3ヶ月に1回とかで。

落合:部谷さんと俺と片岡くんの3人グループとかないよね。

片岡:ないね。僕も開発のグループとかハブられてるし、そういう感じです(笑)。だからまあ自律的にやればいいし、それぞれのプロフェッショナルがそれぞれのプロフェッショナルをやればいいし、そこを信用できなかったら別に会社やる意味ないと思ってます。

それぞれが自分の場所で作業されていて聞きたいことがあればZenlyなどで共有されている位置情報を頼りにその都度会いに行くっていうのを別の機会にお聞きして、すごい面白い働き方だなと思いました。

落合:あれも別に勝手に始まっただけなんだよね。

片岡:自然とやってるとそうなりますよね。って言ったって二人は子供いるし子供と一緒に遊びながら仕事した方がいいに決まってますよね。オフィスに来ないといけないのってスケーラブルじゃないですよね。外国人を雇った瞬間に終わりじゃないですか。特に今回って研究室から始まってないので。だからどうしても散り散りなんですよね。Decentralizedですよ全てが。

働き方さえもブロックチェーンっぽいですね。

片岡:でも意識はしてないですよ。意識した瞬間にそれはもう面白くなくなるというか。唯一意識していることで言うとSlackとかのワークスペースは整理しています。どちらかと言うと落合は発散型で僕は整理型なんで、大体落合さんが作ったワークスペースを僕は消すっていう。

落合:それで大事なデータを取りに行くのが大変っていう(笑)。

片岡:そういうことやっていて、整理されてないと思考も整理されないし、コミュニケーションも円滑に進まないっていうのをすごく感じているのでSlackのワークスペースとか、どういうコミュニケーションをとるのかっていうのは極めて大切にしていますけど、別にそれぐらいです。二人ともめちゃくちゃ優秀だからこっち側がマネジメントなんてする必要は全くないので。でもちゃんと方向性と箱の大きさだけ決めています。

最初にそれがカチッと決まってコンセンサスが取れているということですよね?

片岡:コンセンサスはとってないんですよ。なぜかと言うと決定論的に決まっているから。

落合:導かれるよね。

片岡: 情報が揃ってきたらもうこっちしかないよね、みたいな。後はまあ落合さんも部谷さんも二人とも自分で事業をやられてたので、二人とも良い意味ですごい気を使ってくれていて、最後の意思決定はすごい僕に投げてくれるんですよ。それってやっぱりプロフェッショナルに対するリスペクトだと思うんですよ。僕は逆にコードベースに対して何も言わないし、プロジェクトをどういう方向に進めるっていうところは落合さんだし、コードは部谷さんだし。逆に僕がちゃんと意思決定をしないと進まないけど意思決定すればいいだけなので。だから僕も初めに21歳の頃から会社を経営していて、たくさん辛い経験をしたんですけど、今は社員のモチベーションがどうということは感じたことないですね。1個だけ決めていることがあって、今もその方針ずっと変えてないんですけど、採用に徹底的にこだわる。採用は覆らないので、やっぱり採用には徹底的にこだわっていて、本当に必要な人材はミニマムでちゃんと取り続けて、全員が優秀だったらコミュニケーションコストも必然的に減るので。

採用の意思決定は片岡さんがやられてらっしゃるんですか?

片岡:僕がいいなと思った人を落合さんに紹介して、落合さんがいいよって言ったらじゃあいいんじゃないっていうゆるい感じです。社員だったらもっと厳しく言いますけど業務委託の方だったら意思決定するよりもとりあえずやってもらった方が早いので。こういうのって言ってみれば変なのかもしれないですね。僕らからしたら自然に普通にやってますけど一般的な会社からしたら相当変かもしれない。

皆さんバックグラウンドとかも異なるわけじゃないですか。それでもその意思決定の基準みたいなものがある程度統一されているから決定論的に結論に導かれるんですよね?

片岡:そうですね。あとはやっぱり基本的に落合さんのリサーチ力が極めて高いのでそこにみんなは信用をおいています。落合さんのリサーチしたことに対してのトラストがすごく高くて、かつそれを僕は縮めてるだけなんで。

落合:とはいっても片岡くんからPlasmaのアイデアを結構もらったこともあって、潤沢な時間を与えれば彼もできるんだけど、あえて役割が決まっている。

片岡:それに時間を使うよりは、どのマーケットにどこのタイミングで入って、お金をどう集めるかっていうところに時間を使った方がいいと思うので。始めはキャッチアップしないと全く理解できないんでPlasmaのキャッチアップには二人で時間を使いましたけどそれをやったら後は大体落合さんに定期的に聞けばわかるので。基本的にそれの延長ですね。

落合: LINEで電話したら大体悩み解決するんだよね。後ろで部谷さんの生後3ヶ月の子供が泣いているっていう、ついでにうちの子供を泣き出すっていう。だからいつもツイートするとき左腕に赤ちゃん抱っこしてるんですよ(笑)。

片岡:僕たちは普通のことをやっている感覚でいるんですけど、もしかしたら普通じゃないのかもしれないですね。でもこれは実は結構特殊な環境でみんないろんな役割を経験しているので、それが一番大きくて。落合さんも自分で社員的な役割もCTO的な役割もプロジェクトマネージャー的な役割もやってことがあり、僕も社長も社員もやったことがあるし、部谷さんも社長も社員もやってるし。色んな役割をみんな知ってるので、色んな役割を知るといろんな人の気持ちがわかるようになるってことですよね。だからこそそこにリスペクトが生まれて。僕は最近の気づきですが経営チームは出来る限りいろんなバックグラウンドがある人たちでかつ、そのバックグラウンドがみんなが共有できるものがある人たちを集めたほうがいいと思いますね。

大変貴重なお話をありがとうございました。

片岡氏へのインタビューは以上です。

次回以降のインタビューでは前回ご指名いただいた以下の方々にお話を伺っていきます。どうぞご期待ください。


Cryptoeconomics Lab:https://cryptoeconomicslab.com/

片岡拓氏 Twitter:https://twitter.com/t_kataoka_0629

落合渉悟氏 Twitter:https://twitter.com/_sgtn

LINE@

LINE@で最新情報をチェック!!

Economies 2.0のLINE@を友達に追加して 最新情報を受け取りましょう

LINE@で最新情報を受け取る